働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

最低ランクの冒険者、勇者少女を育てる 4 ~俺って数合わせのおっさんじゃなかったか?~

【電子版限定特典付き】最低ランクの冒険者、勇者少女を育てる 4 ~俺って数合わせのおっさんじゃなかったか?~ (HJ文庫)

《あらすじ》
ついに始まった文化祭!
宮野たちは伊上を誘ってお祭りを楽しむことに。伊上の姉家族も合流しにぎわう中、『氷剣の勇者』と呼ばれるアイドル・戸塚涼が姿を現す。宮野を仲間に勧誘しようとした戸塚は、伊上を倒して教導役を替わると言い始めて――
「生き残ることができない程度のやつはお呼びじゃねえよ」
そして、二人の戦いに呼応する様に、突如として文化祭を巻き込むダンジョンゲートまでも発生!! イレギュラーな事態を前に、生存特化の伝説の男がその力を解放する!!

異世界と繋がりダンジョンが生まれた地球。
冒険者の育成が社会のシステムとして構築されている世界。教導官として女子高生の指導にあたる主人公・伊上とパーティメンバーたち。
文化祭という日常、冒険者というファンタジー世界な非日常が交わるなかで催されるお祭りを楽しむ姿から急転直下のイレギュラーなダンジョンゲート発生。
そこから突如始まる、一般人と冒険者が入り乱れるダンジョン攻略。

シリーズ第4巻の内容では、これまでにもあったダンジョンで活動する冒険者たちがサイコロの出目のようにイレギュラーや死と隣り合わせな世界のなか、張り詰めた空気と緊迫感でもって戦いを繰り広げる姿が常に展開されていて非常に読み応えがある素晴らしい内容でした。特に、“一般人”と”冒険者“が突発的なダンジョンに巻き込まれ、最善を尽くすために集団行動を余儀なくされるなかでの決断と選択を迫られる場面が多々あり、集団を取り仕切るリーダーの存在や戦う力のない一般人と行動をともにすることの難点に対する描写が色濃く出ていて、ストレスに感じる部分もありましたけど読みがいがとてもありました。
“生還者”と称される主人公の芯のあるキャラクターや彼を慕うパーティメンバーたちとの関係性がとてもよく書かれていて、作品自体の個性が印象に残る内容でした。
個人的にもお気に入りの『ダンジョン×ファンタジー』テイストの作品なので、これから先も長く続いてほしいです。

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