《あらすじ》
日本トーナメント開幕！ 立ちはだかるはラディアータの妹弟子!?
全ては師匠・ラディアータとの約束を果たすため。聖剣演武の頂へ駆け上がる“元・無能”の少年・識は、ついに日本トーナメントへの出場権を獲得した！
ところが聖剣“無明”の秘密が白日の下に晒され、識は聖剣協会から出場辞退を迫られる。
そのシナリオを書いた主は、世界の頂点に君臨する『剣星二十一輝』の一人・オリヴィア。
かつてラディアータの妹弟子だった彼女の策略、そして試合での敗北を強いられる識。
彼が夢を諦めかけた時、ラディアータは告げる――「少年、勝ってしまえ」と。
そして、かつて無能だった少年の刃が、ついに世界の頂へと届く！
師弟の絆輝く青春〈決闘〉ファンタジー、白熱の第３巻。
世界の頂を目指すため、師匠・ラディアータと主人公・識の二人はこれまで幾度となく、退路を断たれた絶体絶命のピンチのなか格上の強敵を相手にした戦いを余儀なくされ、そのたびに激闘を繰り広げるなかで一縷の望みにかけた逆転劇を見せてきた主人公も、とうとう主人公にとっての最大の秘密である聖剣“無明”の秘密が暴露され、これまでにない状況に立たされていて緊迫感のある１冊でした。
学園異能バトルとして主人公が常に『逆境』に立たされる状況が明確に示されていて、それでいて絶望的ななかで荒唐無稽とも思える活路しか残されていない選択肢で未来を切り開く。ジャイアントキリングを成し遂げる主人公の見せ方と一進一退の激闘を繰り広げるバトルシーンの熱い展開も最高に魅力が詰まっていて素晴らしく面白いです。あと、電撃文庫の別作品『だんじょる』にも通じますけど、キャラクター同士の掛け合いでの個性の立たせ方も上手くて、サブキャラクターが凄く記憶に残るくらいに個性があって面白いです。
師弟コンビが最強を目指す物語が今後はどのような展開になるのか楽しみです。
