働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

やがてラブコメに至る暗殺者2

やがてラブコメに至る暗殺者2 (電撃文庫)

《あらすじ》
少女二人で暗殺計画を阻止し、力を示せ!?騙し合いラブコメ第二巻開幕!
「鳳エマ。俺は君を愛している。だから、俺の恋人になってくれ」
 そうして私、鳳エマは久溜間道シノと、本当の意味で恋人になった。
 ……なんてことは全然なく、相変わらず私達は『偽物の恋人』のまま。変わったのは、私も光郷グループの諜報員になったこと。でもシノは私を全然頼ってくれない。私だって、シノの役に立ちたいのに……。
「ねぇ、エマさん。私達で頑張ってみない?」
 そんな時にチヨちゃんからもらった提案。光郷家を狙った暗殺計画を掴んだけど、それがシノを狙った罠かもしれないから調べたいって。
 チヨちゃんありがとう! 二人で暗殺計画の真偽を確かめて、私達だってシノやみんなの力になれるってことを証明してやるんだから!

普通の高校生とは別に諜報員としての顔を持つ主人公・久溜間道シノと『偽物の恋人』でもあり同じく諜報員となった鳳エマ。
『諜報員』としての優秀なスキルと引き換えに恋愛ごとに鈍感さを持つThe ラブコメ主人公体質なシノと天真爛漫なエマの、絶妙にかみ合わないラブコメ展開と主人公が純度100%の天然ジゴロでヒロインを好意からくる期待を上げてから叩き落す。ラブコメにおけるラブとコメディのバランスがすごく良くて、『ヒロインのエマが可愛い』かつ『キャラクターたちの掛け合いがおもしろい』最高の作品でした。

それでいて、作品の土台ともいえる『諜報員』として活動する主人公たちが暗殺と謀略がひしめく日常へと切り替わったときの緊迫した空気感とのギャップもあって、よりラブコメから摂取できる安然とした日常を味わうことができ楽しめました。
アニメ化もされた『俺を好きなのはお前だけかよ』にも通じますけど、キャラクターの一人ひとりの個性が立っているので、一人ひとりをしっかりと認識したうえで物語の展開が楽しめるところが個人的には好きです。

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