受験を目前に控えた悠太と沙季の日常が日を追うごとに人生の岐路に立たされていることをあらためて感じさせられました。
今思うと、二人が出会った当初は同年代の義理の兄と妹の関係性が気が付けばお互いを意識しあって、告白へと踏み切って、やがて恋人になったんですね。
【義妹生活】という作品が10巻の大台に乗った事実、受験シーズンという人生の節目、義理の家族から恋人になった事実。全部が全部これまで積み重ねてきた時間のもとに成り立っている現実なので、そんな二人が現在の青春を楽しみ、悩みながらも日々を過ごしている光景が感慨深いです。
それでいて、悠太と沙季の二人の視点から見てきた日常や感じたもの、心の機微などが丁寧に書かれていて、二人のそれぞれの視点があってこそ感じられる物語があっていつ読んでも良いものです。
これから先にそびえたってくるであろう大きな山場、両親にはまだ打ち明けていない【悠太と沙季の恋人関係】がどのような流れで議論されることになるのか。物語の続きが楽しみです。