他校の氷姫を助けたら、お友達から始める事になりました | 特設ページ | 電撃文庫・電撃の新文芸公式サイト
周囲への態度から【氷姫】と呼ばれている東雲凪、ごく普通の高校生の海以蒼太。電車の中での偶然の関わりがきっかけで生まれた二人の交流が、連絡先を好感して日常的にやり取りをする間柄にまで進展をして、やがてプライベートを一緒に過ごす距離へと縮まっていく。
【氷姫】と呼ばれていた凪の繊細な心の闇が蒼太との日常のなかで徐々に明るさを取り戻していき、蒼太にだけ本当の姿を見せるまで心を開いて接する関係性へと至る。
そんな、二人の出会いからお互いの人生に影響を与えた青春ドラマが詰まった作品となっていて、とても感動的な1冊でした。ある種、ヒロインにあたる凪のポジションが“大会社の令嬢”で主人公の蒼太が“ごく普通の高校生”におかれているところも、『身分差のある恋愛』の空気感とシチュエーションを構築していて、挫折と立ちはだかる壁に直面したときの青春ドラマがより感動的な演出になっているところが良かったです。
