ある日突然、学校まるごと異世界に転移。
あちこちを徘徊するモンスター。殺される生徒や教師たち。突如として一変した世界を理解する有余も与えられずに事態が進行するなかで、唯一『死ぬことで世界をループ』することができる力を持った主人公が地獄と化した世界を生き抜くために武器を取り立ち向かうサバイバル×ファンタジー作品といった感じでした。
モンスターを倒すことで手に入る経験値。仲間たちとパーティを組むことによるシステム的な繋がり。レベルアップにより得られるスキルの恩恵。前作『ぼくは異世界で付与魔法と召喚魔法を天秤にかける(ライトノベル)の電子書籍無料試し読みならBOOK☆WALKER』にも繋がる要素もありましたけど、やり直しが効かない命をかけたサバイバルを生き抜くためのスキル選択という局面の緊張感と習得したスキルを試行錯誤しながら使いこなして事態を有利に運ぶ手に汗握る展開が良かったです。
ゲームチックな世界観に沿ったシステムとスキルの仕様であるため、ある程度はスキルによる恩恵が得られるかを登場キャラクターたちも予想をしながら行動は起こすけれど、知恵を持って生きるモンスターを相手にする世界が現実となったなかで自らのスキルを行使して死線を繰り広げることの重さがとてもリアルに書かれて感じ入るものがありました。
主人公たちの日常が一変した世界の最後に待ち受けているものが何なのか。続きがとても楽しみになってくる作品です。