働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

恋愛する気がないので、隣の席の女友達と付き合うことにした。

恋愛する気がないので、隣の席の女友達と付き合うことにした。 (富士見ファンタジア文庫)

《あらすじ》
高校受験失敗を機に、幼い頃少しだけ過ごした田舎に帰ってきた和泉凛太郎(15)。通うことになった高校は恋愛ブーム一色で、辟易していた凛太郎が出会ったのは、同じく恋愛する気のない学校一の美少女・友近姫乃。隣の席で、いつも自然体。やがて友達といえる関係になったとき…「友近たち、付き合ってることにしちゃうのはどうかな?」その一言から二人の秘密の関係は始まった!?―『姫乃、やっと彼氏作ったんだー』「うん」『中学時代からガード堅かったのに、意外ー』「うん」『和泉とどこまでいったの?教えなさいよ』「うーん…、ないしょ」―可愛くて楽しい、偽装恋愛ラブコメ!

娯楽の少ない離島の田舎に引っ越してきた和泉凛太朗。ひょんなことがきっかけで隣の席に座る学校一の美少女・友近姫乃と偽恋人の関係になってからの日常を描いた物語でした。
【田舎】【離島】の舞台が持つ何をするにも不便で外に出れば虫の鳴き声が響き渡りそうな牧歌的な雰囲気に、二人が偽恋人として過ごすのどかな日常風景にどこまでも馴染んでいてとても面白かったです。
学校までの歩く道のりがアスファルトで敷き詰められた近代的な土地よりも、山と田んぼとあぜ道と田舎に唯一あるおしゃれな施設に小さな喫茶店がポツンとあるような。
それと、田舎で育ってきた女の子の純粋無垢なオーラが姫乃に感じてしまって、なおのこと偽装ラブコメの関係性が持つ微妙な距離感がもどかしくて切なかった。
凛太朗と姫乃の生い立ちや作中で明らかになる過去については割愛しますけれど、一念発起して二人で都会にデートに行ったときに見せる姫乃の無邪気で楽しそうにしている姿に距離が縮まったかと思ったら、つかみどころのない性格で不思議な雰囲気を放つ性格に距離や隔たりを感じたり。
甘めのラブコメとドラマチックな恋愛が混ざった偽装恋愛ラブコメな作品で、クライマックスに見せる姫乃のアクションに最後まで二人のラブコメを見届けた報酬が最高の読後感でした。

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