働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

スクール下克上 超能力に目覚めたボッチが政府に呼び出されたらリア充になりました

スクール下克上 超能力に目覚めたボッチが政府に呼び出されたらリア充になりました (角川スニーカー文庫)

《あらすじ》
チート能力に目覚めて人生逆転!? 異能サクセスアクション開幕!
2040年、財政破綻で国家消滅の危機に瀕した日本が掲げた再建プロジェクト。それは超能力者の力を活用して、国内に眠っている資源を手に入れるというものだった。
無能力の渡会錬徒には関係ない話のはずだったが、超能力者への説明会に何故か招集されて……!?
「もしかして君、自分が超能力者なの知らないんじゃない?」
15年間全く気付きもしなかった、あらゆる物体を自由に動かせるチート級の能力『テレポーテーション』が突如発覚!
冴えない無能力者だった日々はこの日から一転、それどころか国家再建にすら大貢献!?
超能力サクセスアクション開幕!

スクール下克上 超能力に目覚めたボッチが政府に呼び出されたらリア充になりました | スクール下克上 | シリーズ紹介 | スニーカー文庫(ザ・スニーカーWEB)


100人に1人の割りあいで超能力者が産まれている現代日本。
国家主導により超能力者の学生たちを招集をかけ、財政危機に陥った国家を救うために『超能力者にしか成しえない事業』を画策していかにして利益を生み出していくか。
その過程では『自らの超能力をいかにして上手く活用するか』『どんな超能力が重宝するか』『超能力者たちがこれまで歩んできた半生』といった超能力者の存在が身近となった世界観ならではの日常や議論が繰り広げられていて、特別な力を手に入れた超能力者たちが味わってきた差別や苦悩がとてもリアルに描かれていて、物語の世界にグッと引き込まれる魅力や面白さが詰まった作品でした。

アニメやマンガの世界では活躍してきた戦闘系超能力者も現代文明の銃器で事足りるし、公的な機関で訓練された超能力を持たない人間のスキルと組織化された武力があれば概ね不要となる。
必要となるのは現代文明でも不可能な『超能力者にしか成しえないこと』のため、戦闘系超能力者よりも非戦闘系超能力者のほうが財政再建には有利に働く。
超能力者たちのハイスケールなバトルもなければ、平穏な日常のなかで暗躍する組織といった勢力もなく、ただただ超能力を持つ高校生たちが全国各地で己の力を振るって利益を生み出している作品でしたけど、物語の展開のどれもがこれまでに読んだ経験の薄い新鮮味のあるものだっただけにとても刺激を受ける作品でした。
新刊がとても楽しみです。

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