《あらすじ》
新たな異世界で、召喚された精霊という扱いを受けることになったエド。そんなエドを"召喚"したのは魔法学園にいながら魔法の使えない少年勇者だった。無能と蔑まれる彼を、エドが自らの超絶剣技を伝授することで最高の勇者へと鍛え上げる!!
さらには逃げる才能に特化した異色の勇者の逃避行にも同行することに。勇者の持つ秘宝を、襲い来る刺客から護り抜く!!
無能勇者＆逃げる勇者とともに最高の未来を切り開く、出会いと別れの新感覚「追放」ファンタジー、第3巻！
１００の異世界を追放されてスキルを手に入れたエドがエルフのティアと共に2周目の異世界を旅し、かつての失敗を糧に未来を切り開く追放ファンタジー作品の第３巻。
『２周目の異世界』のアドバンテージを活かした最短距離かつ最適化された冒険譚。訪れた異世界の世界観の描写を主人公の回想シーンの描写だけ済ませられるため必要最小限に抑えられていて、異世界攻略という壮大な目標のスケールをギュッと縮められているところが強いなと思いました。
その分だけ、１周目の冒険での失敗を２周目の冒険にきちんと活かす物語が描くことができていて楽しめる作品となっていました。
「えっ、まさか１００の異世界の全てを２周目攻略するの？」
おそらくそんなことにはならないでしょう。ティアとの２周目の旅を満喫する光景もこの作品の醍醐味の一つですけど、不穏な伏線もチラつき始めていて……。
エドとティアの冒険がどんな展開を迎えるのか楽しみです。
