働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

自作3Dモデルを売るためにサキュバスメイドVtuberになってみた

《あらすじ》
高校生の賀藤琥珀は悩んでいた。自作した美少女3Dモデルのダウンロード数が全く伸びないのだ。どうすればコネも実績もない自分3Dモデルの存在を知ってもらえるのか……。そんな風に頭を抱えていた琥珀はある日、CG制作の師匠から「その素材使ってVTuberになれば?」とアドバイスを受ける。さらには配信用の機材まで揃ってしまい、気づけば琥珀はバーチャルサキュバスメイドのショコラとしてデビューしていた! しかし3Dモデルはほとんど売れないまま、なぜかショコラだけがあっという間に人気になってしまって――!?

Q:貧乏な男子高校生が自作3Dモデルのダウンロード数を伸ばしていくにはどうしたらいいか
A:自身がバ美肉して宣伝を行い存在を知ってもらえばOK

高品質なWebカメラやマイクを偶然手に入りVtuberデビュー。何の後ろ盾も特技もない配信活動のはずが、まとめサイトに取り上げられたり奇跡的にバズったり、偶然に偶然が重なり本人のあずかり知らぬところで瞬く間に広がり、気が付けばライブ配信同接数、アクセス数、チャンネル登録者数がうなぎ上り。
個人勢Vtuberの嘘みたいな爆発的人気の博し方ですけど、実在するVtuberでも似たような事例があったりするので、『嘘みたいな本当のようなできごと』にも見えてきて末恐ろしいです。
ネットを介した視聴者やファンたちとの軽快な掛け合いとコミカルな展開が主体で、なおかつ『3Dモデルの販売』や『スパチャ』など実生活に紐づく展開にも切り口が広げられていて、『ごく普通の男子高校生が裏では多数のファンを抱えるインフルエンサー』的な側面を併せ持つというなかなかに個性的な肩書を持っていて面白かったです。
ネットの世界とは恐ろしいもので、バズったときの拡散力と影響力は実生活の比ではなく日常が一変するくらいの規模となっていて、その片鱗にさらされる主人公のリアクションと周囲の変化がつぶさに描写されていました。そんな日常のひと時もまた、この作品を楽しめる一因となっていてとても面白い作品でした。
2巻も読めることを楽しみにしています。



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