働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

男女の友情は成立する?(いや、しないっ!!) Flag 7. でも、恋人なんだからアタシのことが1番だよね?

男女の友情は成立する?(いや、しないっ!!) Flag 7. でも、恋人なんだからアタシのことが1番だよね? (電撃文庫)

《あらすじ》
不滅の想いを秘める恋人ふたりが――聖なる夜の瞳に映す本当の願いとは。

かつて永遠の友情を誓った親友同士、そして今は最愛の恋人同士でもある悠宇と日葵。夢と恋、両方を追い求めた文化祭の初日は、二人の間に大きなわだかまりを残して幕を閉じた。その翌日。
「運命共同体(しんゆう)は――わたしがもらうね?」
日葵へのそんな宣言とともに“you”へ復帰した凛音が、即席ながらも自身の経験を活かした的確なサポートでアクセ販売会を大成功に導く。そんな凛音と悠宇の“輝く瞳”を目の当たりにした日葵は、悠宇の一番の理解者であり続けるために“you”を抜けることを決め……。
やがて訪れるクリスマス。期待に胸を膨らませる恋人二人を待つ未来とは――。

男女の友情は成立する?
親友同士だった二人が恋人同士になり、高校生ながら将来の夢を支える存在へと移り変わる最中に二人の間に生じた軋轢が少しずつ大きなものへ。
将来をクリエイターとしての道を邁進するうえで、夢と恋の両方を掴み取るような生き方を選んだ末の課題が浮き彫りとなり、悠宇と日葵の青春に陰りが生じてくる。少なからず才能等を要求される『クリエイター』としての生き方を選ぶことが、最愛の恋人が関わることが足枷となる現実をまざまざと感じさせ、夢に向かって邁進する悠宇と恋を選んだ日葵のかみ合わない姿がとても心に響いてくる内容でした。
悠宇と日葵の周囲に今回の懸念事項を憂慮し、核心をついて諭してくるキャラクターの存在がどこまでも現実を突きつけてきて、ごく普通の高校生がごく普通に恋人関係を歩むだけの青春との違いを感じさせてくれる青春もので、登場人物の立ち回りに目が離せなくなる魅力がある作品でした。
悠宇と日葵の生き方がどのような形になるのか物語の続きがとても楽しみな作品です。新刊も楽しみにしています。

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