《あらすじ》
「あたしのこと、好きにしていいよ。あの娘の代わりに」俺は、強く気高く、そして微笑むと誰よりも可愛い初恋の人――夜咲美彩に幾度となく告白をしては、毎度玉砕している。
そんな諦めの悪い俺の前に立ちはだかるのは、夜咲の親友・日向晴。そして肝心の夜咲はいがみ合う俺たちを微笑ましげに眺めている。こんなちょっぴり変わっているけど平穏な俺たちの日常は、とある一つの“誘い”をきっかけに徐々に崩れ始める。
「あたしのこと、全部好きにしていいよ。……美彩の代わりに」
潤む目。触れる柔肌。二人きりの部屋の中、熱に浮かされたような表情で迫ってきたのは、友達だったはずの日向で――!?
一途な初恋と抗えない欲望、二つの間で揺れ動く恋物語開幕。
主人公が一途にずっと想い続けている初恋の人、夜咲美彩。そんな主人公の想い人を知りながらも迫ってくる初恋の人の親友、日向晴。
いつまでも振り向いてくれない美彩、手を延ばせばいつでも届く距離にいる晴。
高校生男女の三人が一緒に仲良く青春をエンジョイしている日常の背景にあるそれぞれの抱く感情。恋人という繋がりを得て男女の関係に至るまでを思い描いたとき、それぞれの想いがどのような形に収束していくのか。
三人の恋愛の駆け引きと感情の機微、主人公に告白され続けているつかみどころのないリアクションを続ける美彩など、それぞれの想いが交錯して繰り広げられる恋愛劇が描かれていて、男子１対女子２の構図になったときの底なし沼にハマりそうなシチュエーションの恋愛が好きな人に刺さりそうな属性の作品だと思いました。
捉え方によっては『寝取り』や『不純愛』な路線の恋愛物語にカテゴライズされそうな雰囲気ですけれど、この先の物語の展開がどう転ぶのか予想がつかないので続きが楽しみです。
物語が進むにつれて三人の間柄がどんな風に変化していくのかが楽しみです。
