俺の教室には八歳の女の子がいる。
飛び級した天才少女で、見た目はまるでお姫様のように愛くるしいのだが、性格はとても冷めていて誰ともかかわろうとしない。
彼女が心を開くのは、同じ学校にいる姉だけ……と思っていたのだが、ある日お菓子をあげてみたら、めちゃくちゃ俺に懐いてきた!?
意外と寂しがりやな天才お姫様は、俺にだけとても甘えてくる。
その愛情は留まることを知らず、俺の義妹になるために学園で一番の美少女と名高い姉と結婚させようとして?これは天才故に孤独だった幼女と、どこにでもいる平凡な少年の物語。
飛び級した8歳の天才少女とごく普通の男子高校生の主人公。
同じ高校に通う二人が偶然の出会いによって交流が生まれ、主人公の何気ないやさしさと誠実な人間性に触れたことでめちゃくちゃに懐かれはじめ、日を追うごとに甘えてくるときの距離感が縮まってきて愛らしい姿を見せてくる。
どれだけ頭が良くて知識があっても8歳の女の子。恋愛感情の芽生えもなく無邪気に無自覚に異性への距離の詰め方を日常的に行っていて、それがまるで仲の良い兄と妹かと錯覚するくらいの雰囲気が感じられるくらいに深いところで繋がっている関係性に思えてきました。
とにかく主人公への純度100%の好意から放たれる仲の良いやりとりが最高で、これまでの恋愛ものにおける同年代の男女から形成される恋愛模様とは雰囲気が全く異なるところがフレッシュな作品でした。
そしてこれを8歳の女の子が恋愛を自覚したとき、さらに物語が加速して新たなステージへと突入するのだと思うと続きが楽しみです。