働きたくない村人のラノベ日記

ラノベの感想ブログ。開設2014年5月30日

1LDK、そして2JK。IV ~3つの結末、それは4人の未来~

1LDK、そして2JK。IV ~3つの結末、それは4人の未来~ (富士見ファンタジア文庫)

《あらすじ》
「いってきます」無自覚に声に出してからハッとする。当然ながら、返ってくる声はない。奏音とひまりの会話が聞こえないと、やっぱり俺の部屋は静かだな。
27歳サラリーマンと2JKによるひと夏の物語は、いよいよクライマックスへ。
ひょんなことから身を寄せ合い、共に暮らしてきた3人。
それぞれの夢や希望や心残りやほのかな気持ちは、もう1LDKには収まりきらないほど大きくなり、未来へと飛び立つ勇気をもたらした。
それぞれの決断は、物語の結末はいかに?
読めば納得、きっとお気に入りの結末が見つかるはず。
人気沸騰ホームコメディ、完結編、だけど…、
「夏休みが終わるまでは、一緒にいても良いですか?

イラストレーターの夢を持つひまりは家族と向き合うことを決め、行方をくらませていた母親と再会した奏音も家族と向き合うことを決める。
二人がそれぞれの想いを胸に駒村のもとを去る決断を迫られるなか、1LDKで共に過ごしてきた日々への懐かしさとどこか哀愁を感じている姿に物語が少しずつ終わりへと近づいている空気感が伝わってきて、「まだ、この3人のホームコメディを読みたい!!」という想いと「物語としての迎える結末を見てみたい」という感情があふれてくる。

日が経つにつれて1人、また1人と駒村のもとを去っていき、失ってみると家に帰ると誰かが居てくれる暖かみや、「おかえり」「ただいま」「いってきます」の一言がかけがいのないものだったことが感じられます。
サラリーマンで独り暮らしを続けていた主人公なだけに、何気ない日々が失われたときの喪失感に共感できます。一度でも独り暮らしを経験しているとわかりますけど、生活音を発するのが自分1人だけなので凄く響くんですよね。

シリーズ完結編。あるかもしれない未来(友梨、奏音、ひまりver)として3つのエンディングで形に残してくれたおかげで、駒村に想いを告げた3人がそれぞれ幸せを迎えた最高の光景を目にすることができてとても嬉しかったです。
完結を機に是非とも読んでいただきたい作品です。

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