《あらすじ》
晴れて東条冬季と《特別な関係》になった高校生・稲森春幸。いつもの同棲生活を過ごしていたそんなある日――。
「ハル君！ 助けてください！！」
尋常ではない様子の冬季。聞けば、生徒会長の秋元先輩から生徒会への加入を迫られているという。
俺と冬季が一緒にいる時間を守るため……どういうわけか、その決着は球技大会でつけることに――!?
そこへ現れた後輩・八雲世良。俺たちの関係を知った彼女は、俺の人生の伴侶として冬季が相応しいかどうか見極めるそうで……。
「いいでしょう！ 全て叩き潰して差し上げます！」
平穏な甘々生活を守るべく、東条冬季は決意する――！
大企業・東条グループの社長令嬢で容姿端麗、文武両道、才能にあふれる女子高校生ヒロイン・東条冬希からは全幅の信頼を寄せられ、ドロドロに甘やかそうと同棲生活中も幾度となく誘惑をしかけられ続ける毎日。
甘美な誘いをしかけてくれる将来の伴侶がすぐそばにいても、地に足の着いた生き方を続けアルバイトにも勤しみ続ける。
そんな、ごく普通の男子高校生である主人公の目の前に現れた東条の存在は良くも悪くも主人公の交友関係に波紋を巻き起こしていて、2巻ではアルバイト先で主人公を尊敬してやまない後輩ヒロイン・八雲の存在と既に手が届かなくなってしまった恋心をそれでもあきらめきれずに天才・東条を相手に奮闘する青春劇が描かれていて、1巻にはないおもしろさがありました。
もしも東条の存在が無ければ、主人公の横にいたのは別の女の子だったのかもしれない……。
何故、東条は主人公に全幅の信頼を寄せる存在へとなったのか。そこには主人公の人間性が関連しているわけであり、それはアルバイト先での日々を通して主人公と交流を続けていた八雲自身も感じ取っていたものでもある。
そんな、もしかしたら主人公と結ばれていたかも八雲の心境と一連の騒動の顛末を目にすると、一人のキャラクターの恋が散っていく姿に感情が揺さぶられるものがありました。
あとはイラストレーターである“阿月唯”さんのヒロインたちのイラストがバチクソエロ可愛いのがいけないと思いました。
作品のジャンルとイラストがとてもマッチしていて最高でした。
