
「あの……三上さん?」「お構いなく」「近すぎないか?」「お構いなく♪」
高校デビューに失敗した自称陰キャぼっちの桐島玲。偶然にも話題の美少女・三上陽菜のピンチを救ってしまい、お礼をしたいとお昼を一緒に過ごすようになる。しかし三上さんは明らかに高嶺の花。こんな関りも一時のモノ、お礼が済んでしまえば、また赤の他人。そう思っていたはずなのに――昼休みの密会、放課後の噂話、朝の通学時間、休日での遭遇。どんどん三上さんと共に過ごす時間は増えていく。牽制しても三上さんは「お構いなく♪」と、ぐいぐい玲の日常に入りこんできて――。お人よし男子×謎めく美少女の侵略系ラブコメ!?
自称陰キャボッチの主人公・桐島玲が三上陽菜のピンチを救ったことがきっかけで交流が生まれた二人。
三上さんとの繋がりは助けてもらったことへのお礼で済むはずが何故か興味をもたれてしまい、陰キャボッチの過ごすところにグイグイ攻め入ってきてプライベート空間を侵食していく。
『陰キャ気質で奥手な桐島くん』と『めちゃくちゃ押しが強い三上さん』が二人きりの空間で友達以上恋人未満の関係値で親密かつ充実した時間を過ごしている姿にとても癒されます。
個人的には『ラブコメヒロインのなかでここまで主人公にグイグイとアプローチを仕掛けてくる押しの強いキャラクターがいたか?』と振り返りたくくらいに好意を抱く相手への距離の詰め方が凄まじいヒロインでした。
『恋人』という言葉の枠にまだハマっていない主人公とヒロインの関係ですけれど、下手な付き合いたての男女よりもはるかにスキンシップと物理的距離感が近くてバグってます。
三上さんの「お構いなく」というキラーフレーズよりも「アタマヨシヨシ キョリチカメ ギューツヨメでお願いします」が流行語大賞ノミネートです。
2巻もぜひとも読んでみたいです。