《あらすじ》
魔導学園の生徒たちを救い、魔導国家マギコスマイアでの騒動も一件落着。その後、ジレイは額に現れた謎の刻印の正体を探るべく、世界の叡智が集う魔導図書館を有する“勇者支援国家”リヴルヒイロへ（レティノアたちも当然のように同行）。しかし入国目前、現れたのは【才】の勇者・ルーカスだった。弱き者を認めず、“Ｄ級”であるジレイの入国を阻もうとするルーカスに力を示すため、ジレイ達は対抗戦を開き、【才】の勇者パーティーと雌雄を決することに。
強敵との戦いの最中、成長していくラフィネやイヴ。その原動力は何か。ジレイ
はもう、無自覚ではいられない――怠惰な冒険者の無双ファンタジー、第３幕！
D級冒険者の俺、なぜか勇者パーティーに勧誘されたあげく、王女につきまとわれてる 3｜オーバーラップ文庫
いくら国を転々としても、見つからないように宿に引きこもっても、テレポートで逃げても、逃げても逃げてもジレイを追ってくるラフィネたち。
ジレイを慕い、ジレイに憧れ、ジレイに救われた少女たちがたとえ世界中のどこにいようとそれでも追いかけてくる。
王女・ラフィネ、【攻】の勇者レティノア、白魔導士・イヴ。それぞれが想いを胸に抱くなか念願かなってジレイとともに賑やかな日々を過ごす光景には、シリーズ１＆2巻を通して彼女たちのもとを去ったことで見られなかった光景が描かれているように思えて、期せずして得られたラブコメ展開の姦しいやりとりにほっこりしました。とても魅力に詰まったヒロインたちだったので、愛の力（？）でジレイに再会できて本当に感無量でした。
これまではただ怠惰な生活に憧れ自由奔放に暮らしてきたジレイも、彼女たちの決断に、彼女たちの想いに対してどのような答えを導き出すのか。物語が進むごとに魅力が増していく作品でとても面白かったです。
