《あらすじ》
彼女に一昨日送ったメッセージは、まだ既読にならない。きっと忙しいんだろうな……。まぶしい日々を共に過ごした仲間たちは、それぞれ自分の道を歩み始めていた。もちろん月愛も、彼女らしく走り始めている。でも、俺の気持ちは今でもあの頃のままだ。卒業式のあとで、制服のリボンとネクタイを好感したあの頃の……。恋に友情に右往左往する「キミゼロ」キャラたち。今回は前巻ラストから……３年後のお話。ええっ？ 月愛は、リュートは……どうなった？ ご安心ください、今回もみんなで青春します。ファンタジア文庫が贈る２０２０年だの青春群像劇、最新刊！
「貴君は、まさか……未だに童貞妖怪であるのか……？」
高校生活の何気ない三年間。部活、アルバイト、友人たちと何気なく教室で交わしていた会話。休日は遊びに出かけたり、ゲームをしたり。彼女がいる主人公は月愛とデートに出かけたりなど、いろんな日々の積み重ねがあったと思います。
それが高校を卒業すれば、主人公は大学へと進学し、月愛は社会人として就職をし、別々の道を歩むことに……。また、仲の良かった友人やクラスメイトたちとも能動的に接する機会も減ってくる。
高校生時代にあったかけがえのない日々が卒業を境に色褪せていき、人間関係が変化していく境遇や心境が自らの人生を追体験するくらいに共感したくなる描写で、そのなかにひとつまみ程度の主人公たちのフィクション味を持たせたラブコメが加わっていて、最高の青春群像劇となっていて凄く面白かったです。
高校生時代では描くことのできない、主人公たちのそれぞれの人生を踏まえての恋愛が表現されているところが良かったです。
１巻の頃からとても好きな作品なので主人公と月愛の恋愛がどのような結末をたどるのかがとても楽しみです。
